筋肉骨子こと、こっこ(@kinnikukokko)と申します。
本日は『心臓の検査・治療』についてまとめていきます。
冠動脈造影(CAG)
目的:冠動脈の走行や形態を観察し冠動脈病変の有無や程度を診断
・左心カテーテル法のなかでよく行われる検査。
・橈骨動脈、上腕動脈、大腿動脈などの抹消動脈からカテーテルを挿入し、冠動脈などに造影剤を注入する。
・造影剤の使用は最小限にし脱水を避け、造影剤による腎不全に注意する。
検査後は尿量を測定し造影剤の排出を確認する。
・大腿動脈からの穿刺⇒穿刺部圧迫固定し6h安静
・橈骨、上腕動脈からの穿刺⇒4h圧迫固定(安静必要なし)
左心カテーテル法では大動脈の圧や左心圧をみていきますが、右心カテーテル法では右房圧(中心静脈圧)、右室圧、肺動脈圧、肺動脈楔入圧をみていきます。穿刺部位は、大腿静脈、内頚静脈、鎖骨下静脈、尺側皮静脈です。簡単に言うと右心カテーテル法は静脈、左心カテーテル法は動脈です。
右心カテーテル⇒静脈
左心カテーテル⇒動脈
経皮的冠動脈インターベーション(PCI)
・カテーテルを用いて冠動脈狭窄(閉塞)部にバルーンやステントなどのデバイスを送り込み、拡張・再開通させる方法。カテーテルは大腿動脈から挿入する。
・PCIの重大な合併症として急性冠閉鎖、ステント血栓症による心筋梗塞、冠動脈穿孔による心タンポナーデがある。
冠動脈バイパス
・PCIが適さない重篤な場合は、冠動脈バイパスの適応となる
・冠動脈の狭窄部よりも抹消側の血管と大動脈をバイパスして抹消の血流を確保する術式。
経皮的冠状動脈内血栓溶解療法
・PCIが不可能な場合に適応になることが多い
・心筋梗塞発症後12h以内の投与(※狭心症には行わない)
・近年は簡便、迅速という観点から経静脈的投与が増えています
t-PA 血栓に集中的に作用する。出血傾向少ない。
ウロキナーゼ 副作用の出現傾向が高い。
大動脈内バルーンパンピング(IABP)
・胸部下行大動脈の位置にバルーン付きのカテーテルを挿入し、拡張期にはバルーンを拡張、収縮期には収縮させて循環を補助する。
・身長測定が必要⇒入れるバルーンの長さが異なるため
・心不全、心原性ショック、急性冠症候群に適応(大動脈弁閉鎖不全、大動脈解離、大動脈瘤は悪化の可能性あるため禁忌)