筋肉骨子こと、こっこ(@kinnikukokko)と申します。
本日は苦手な循環器についてまとめていきたいと思います。
まずこちらの絵を見てください。
冠動脈の走行です。心臓に冠動脈が走行していることは知っているかと思います。
さて冠動脈は何をしている血管でしょうか?
そうなんです。冠動脈は栄養血管です。
そして絵を見ていただくと4つの部屋(左心房、左心室、右心房、右心室)の境界
に一致して走行しています。
この心臓に栄養を送っている血管、冠動脈がつまったらどうなるでしょうか。
閉塞した先に血液が行き届かないので心筋が壊死してしまいますね。
さて壊死した状態、この疾患はなんでしょうか。
正解は、心筋梗塞です。ではここで狭心症と心筋梗塞の違いを見ていきましょう。
狭心症⇒一過性の心筋虚血
心筋梗塞⇒心筋虚血の持続により心筋壊死
狭心症は冠動脈の狭窄または一過性の閉塞でおこります。一過性の虚血なので壊死まではいきません。
心筋梗塞は冠動脈の閉塞なので心筋が壊死します。
そしてこの狭心症と心筋梗塞は虚血性心疾患に分類されます。
ちなみに虚血性心疾患とは、酸素需要に見合った血液を心筋に送ることができなくなり心筋が虚血に陥る病態を指します。
ではなぜ、狭窄・閉塞してしまうのでしょうか。
そうです、最も原因として多いのは動脈硬化です。
じゃあ動脈硬化って何?動脈硬化の原因は?
動脈硬化⇒動脈壁が肥厚・硬化した状態
肥厚・硬化してしまうと血管は弾力性、柔軟性を失い血管内腔が狭小化したり血栓が付着しやすくなります。その状態が続くと2次的に血管の脆弱化につながります。
ちなみに、動脈硬化は冠動脈だけで起こるわけではありません。
少し話がそれますが、動脈硬化の好発部位と引き起こされる疾患をご紹介します。
ピンクが狭窄・閉塞によるもの、ブルーが血管壁の脆弱化によるもので色分けしています。
脳実質内の細小動脈 | ラクナ梗塞、脳出血 |
---|---|
脳底動脈、椎骨動脈、頸動脈 | 脳梗塞、TIA |
冠動脈 | 虚血性心疾患 |
胸・腹部大動脈 | 大動脈瘤、大動脈解離 |
腎実質内の細小動脈 | 腎硬化症 |
腎動脈 | 腎血管性高血圧 |
腸骨~大腿動脈 | 閉塞性動脈硬化症 |
ではなぜ動脈壁が肥厚したり硬化してしまうのでしょうか。
動脈硬化の危険因子を見ていきましょう。
コントロール不可能なもの
・加齢変化
・性別(男性のほうがなりやすい)
・家族歴(冠動脈疾患の家族歴)
男性がなりやすいのはエストロゲン分泌が女性に比べて少ないからです。エストロゲンはLDLコレステロールの代謝を促す作用があります。
そうです。なので閉経後は女性も動脈硬化になりやすくなります。
コントロール可能なもの
~疾患~
・高血圧
・脂質異常症(高脂血症)
・糖尿病
・慢性腎臓病(CKD)
~生活習慣~
・喫煙
・肥満(内臓脂肪型)
・運動不足
・ストレス
そしてなぜ危険因子が動脈硬化になぜつながるのか機序が知りたいですよね。
近々まとめますね!
次回の循環器編では具体的に心筋梗塞と狭心症をまとめていきます。
余談ですが私が実習で参考にしてる本です♪
疾患別と症状別があれば最強です。機序が分かると根拠も深まりますね。