【看護学生】循環器編５～ショック～

筋肉骨子こと、こっこ(@kinnikukokko)と申します。
さて本日はショックについて深めていきたいと思います。

Contents

ショックとは
出血性ショック
心原性ショック
敗血症ショック
アナフィラキシーショック
神経原性ショック

ショックとは

ショック⇒全身の主要臓器で血液循環が不十分になり臓器の正常な機能が維持できなくなる状態

症状は、それきみこ

こっこ

それ！きみ子！

先輩ナース

ゴロで覚えるのはすごく効率がいいので活用しましょう！

ショックの症状
そ　蒼白
れ　冷汗
き　虚脱
み　脈拍不触知
こ　呼吸不全

先輩ナース

あとは尿量減少、チアノーゼもみられるわよ。ただし敗血症性ショック初期では皮膚が紅潮して温かくなるから注意よ

こっこ

敗血症性ショック？？

ショックには種類あるのでみていきましょう。
まずショックには四肢が冷たい「コールドショック」、四肢が温かい「ウォームショック」に分けられます。

コールドショック（心拍出量の低下）⇒実質的な循環血液量不足
ウォームショック（毛細血管拡張、末梢血管抵抗低下）⇒相対的に循環血液量が不足

まずはコールドショックにあてはまる「出血性ショック」「心原性ショック」を見ていきましょう。

出血性ショック

・原因⇒出血、熱傷、脱水などにより循環血液量の1/3～1/4が急激に失われることで起こる
・治療⇒循環血液量を復元させるため出血に対し止血と出血量に相当する輸液、輸血とをおこないます。

先輩ナース

輸液量の目安としては尿量（1ml/kg/時)を確保することが大切よ。

細胞外液の補充に適した輸液として、水分やナトリウムイオンが主体の重炭酸リンゲル液、生理食塩液が第一選択となります。

先輩ナース

ちなみに５％ブドウ糖輸液は細胞内への移行性が高く細胞外液にあたる血漿量の増加はあまり見込めないから出血性ショックのときには使用ないよ。

こっこ

そうなんですね！あとリンゲル液ってなんですか？

先輩ナース

食塩の希釈液にカルシウムとカリウムを加えた溶液のことで代用血液としてもちいられるよ。

血圧	↓
心拍数	↑
心拍出量	↓
中心静脈圧	↓
末梢血管抵抗	↑

心原性ショック

心臓のポンプ機能不全によるショックのことです。
原因⇒心筋梗塞、心筋炎による急激な左室の心拍出量が低下拍出量の減少。急性心タンポナーデや肺塞栓症などによる左室の充満不全。

先輩ナース

心筋梗塞が原因として多いよ

治療⇒循環血液量の不足があれば輸液をおこないます。又、心収縮力増加の目的でカテコールアミン（ドパミン、ドブタミン）を投与します。
そのほか利尿薬、血管拡張薬を投与することもあります。
低血圧が遷延する場合は循環補助装置（大動脈内バルーンパンピング、経皮的心肺補助装置）を用いります。

血圧	↓
心拍数	↑※房室ブロックに伴う心原性ショックでは↓
心拍出量	↓
中心静脈圧	↑※左心不全により拡張終期圧が上昇し、肺静脈圧が上昇するため
末梢血管抵抗	↑

こっこ

中心静脈圧が上昇するんだね

つぎにウォームショックにあてはまる「敗血症性ショック」「アナフィラキシーショック」「神経原性ショック」を見ていきましょう。

敗血症ショック

感染が原因で全身性の炎症反応が生じた状態を敗血症といいます。
さらに循環不全を伴ったショック状態を敗血症性ショックといいます。

こっこ

循環不全を伴ったときなんだね

原因⇒細菌感染に基づくショック。高齢者やアルコール中毒、肝硬変、悪性腫瘍、糖尿病など免疫機能の低下した患者にみられる
感染症のため38℃以上の発熱がみられる患者が収縮期血圧90mmHg以下の血圧低下を起こした場合、敗血症性ショックを疑います。
初期は細菌の細胞膜から遊離される細菌毒素のエンドトキシンにより末梢血管は拡張するため、心拍出血量は正常あるいは増加し、当初は皮膚の色も良好であたたかいです。

こっこ

細菌毒素ってすごいね。。。

ただショックが進行すると、心拍出量が減少し末梢血管の収縮を起こしコールドショックへ移行します。コールドショックに移行すると多臓器障害（DIC)を併発しやすく致死率が高くなります。さらにエンドトキシンは発熱及び脳循環障害が引き起こすため意識障害が起こりやすくなります。

先輩ナース

エンドトキシンは末梢血管拡張だけじゃないよ

治療⇒感染源の除去。尿路、気道、中心静脈などに挿入されているカテーテルが原因の場合抜去、交換。
抗菌薬、免疫グロブリン製剤を投与。リンゲル液などの輸液、低血圧に対してはノルアドレナリン。

こっこ

感染源の除去は大切だね